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みんなのエッセイ

いったい何だこりゃ? 鳥越九郎

自動販売機に何で販売員が…

ハノイ空港で深夜便を待っている時、ロビーにはチェックインのための英米人や、韓国人、中国人、日本人がわんさと押しかけてくる。
ハノイもずいぶん変わったものだ。窓側には同じような作業服と作業帽をかぶった青年の一団が、何十人とまとまっている。
海外に海外研修に行く団体らしい。その家族らしき人々が周囲を囲んでいる。
恋人を送るのかひっそりとたたずむ少女や 、子供をつれた若い母親。
中にはおじいちゃん、おばあちゃんまでが不安そうな顔で青年達を見送っている。
そのロビーの一角にジュースなどの自動販売機がある。よく見ると日本製の販売機である。
「投入口」とか「あったか~い」などと書いてある。ジュースやコーヒー、牛乳などありふれた販売機である。
幼な児や、小中学生らしき面々も買いに来る。あれ!待てよ、脇に机を置いて女の人が座っている。何をしているのだろう。
見ていると、自動販売機に買いに来た人に、にこにこと声をかけている。
親御さんがサイフから紙幣を取り出した。それを、女性は机をあけ、何やらコインのたばを出して交換している。親はコインを少し子供に渡し、コインの投入口まで抱え上げて、コインをいれさせる。ボトンとジュースが落ちて、 販売員が「カムオン!」(ありがとう!)
おかしい。自動販売機に販売員がついているのである。ここだけだろうか、私は、確か50mくらい先にも自動販売機があったことを思い出し重いトランクを引きずりながら行ってみた。
やはりあった。しかも、販売員の女性がついている。いったいこれは何なのだ!販売の手間を省くために自動販売機というものを作ったはずだ!なのに人をつけたら、人件費もかかる。不思議でならない。
もう一度見ていると、どうも硬貨がないようだ。お金として出廻っているのは紙幣が殆ど。
しかも、新旧紙幣が入り乱れている。
よく、つり銭につかわれる1,000DON(ドン)紙幣はボロボロで、よくまあ破れずにいると思う程。
そういえば、硬貨はつり銭として殆ど貰ったことがない。
な~んだ、硬貨が無いのなら自動販売機はいらないはず。なのに何であるのだ。しかも、ベトナムの常識から言えば、販売機は価格が高いし、暑いベトナムでは電気代もかかる。使っている硬貨はドルコインのようだ。
その上販売員を置いて、ほんとにもうかるのだろうか。不思議でならない。

その2 キャンセルできない国内搭乗券

どうしても事前に予約購入した国内線の飛行機に乗れなくなってしまった。そこで航空会社の営業所の窓口へ。
一便遅らせてもらおうと交渉したが、窓口の女子は即座にダメと。
じゃあ、これをキャンセルして新しい切符を買おうとするとこれもダメと。
ベトナム人の通訳も入り、交渉しはじめると航空会社の本社へ電話をし、10分~15分やりとりしても結論が出ない。
キャンセルして新しい切符を買えば、航空会社はもうかるのだからいいじゃないか、と言ってもダメ。
窓口の女子は所長室に行って上司と話し合っている。

ぞろぞろと4~5名の人達が我々を取り囲んで、あたかも不正な密入国者のような眼でジロジロ見る。
この切符の飛行機に乗ってもらわないとダメだという。何故そんなにこだわるのか、理解ができない。
二重に切符を買うのだから、飛行機会社がもうかるのだから。30分以上もたもたして、切符も買えず、止むなく営業所を出た。
車で待っていた良く慣れた同僚が言った。「空港へ行って、何も言わずに切符買ってごらん。買えるから。」と。
うそ~と思ったが、飛行場まで車を飛ばしやってみたら、すんなり。
いったいさっきの営業所でのやりとりは何だったんだ?この努力は空しい!
日本への帰途、ノイバイ空港からハノイ市街地に所要ができたので大きな旅行鞄を空港内で一時預かりしてもらうことにした。
預かり所のカウンターに料金表が大きく表示してある。詳しくは忘れてしまって金額は定かではないが、確かこんな感じであった(左表)。
遅くとも6時間はかからないだろうが、それにしても20,000DONなら160円程度。安いなぁと思い、すぐに預けた。
名前を書いて、金を払おうとすると受け取る時で良いという。それもそうだと女性の事務員によろしくと言ってハノイへ。
所要をすませて空港に戻ったのは移動時間を入れて、結局6時間もかかってしまった。
搭乗も始まっているので、急いで旅行カバンを取りに行った。それにしても物価が安いなと思いながら。
20,000DONを渡したら違うという。120,000DONだという。
20,000DONと書いてあるだろと「4~6Hr」を指したら、これは1時間当たりですという。
どこにもPer Hourとは書いてない、と。反論すると、これが決まりです。とガンとしてきかない。
日本の書き方なら1時間まで10,000DON、3時間まで15,000DON、6時間なら20,000DONと読む。
掛け算しろとは書いてない、こっちも声を荒げて言うとじゃあこうしましょうとメモ紙を出して何やら書きはじめた。