栃木弁会話
さて、栃木弁会話第58弾をおとどけします。
栃木県北部地方で編集者が実際耳にした会話を脚色なしに載せていますよ。(2007/12/15）
今回のイラストは小学6年生みーちゃんのイラストでおとどけします。
作成：しおり/ツッコミ：山嵐…のまいぷれコンビでお届けします。 栃木弁講座はこちら
(1) ある海外のホテルで
大野さん ： 風呂の水よ、どやって抜くん だい？抜くとこあったげ？便所の下の方まで探したげっとみっかんながったぞ。
玉木さん ： あんたもげ！？い～や、押してみたり引っ張ってみたりしてみたんだげっとよ、おらもと～とみっかんながったな。
大野さん ： おら、今朝たでっ返しはいっちったよ。ひゃっこがった～
玉木さん ： おらはは～はいんねがった。しっかしどやったら水ぬげんだよな～？
滝口さん ： なんだいあんたら、風呂おけについてるつまみをまわすだげだっぺや。
お二人 ： ……
解説（しおり）
ある海外のホテルで朝食を取りながらの会話です。ホテルの浴槽にためた水の抜き方が分からなかったお二人は、どうしたら水が抜けるのか大いなる疑問だったようです。大野さんは今朝も同じ水に入ってしまいましたとさ。同じ水をもう一度沸かして入ることをたでっ返しというのですが、ここでは、沸かさずはいってしまったのですね～。
ツッコミ
あるんですよね、こういうこと。10分探してあきらめたことあります…でも水のままはいっちゃうとは～
(2) ある会社の昼休み
田代 ： この間お医者さんによ、少し運動しろっていわれたがら、あさま歩きはじめたんだよ！
丸山 ： ほ～げ！どごら辺あるってんの？
田代 ： おらげっからよ、ハガバ（墓場）んとこ右さまっつぐ行ってよ、精米所んとこあっぺ、あすこ又右さ曲がって、直売所んとごでひっかえしてくるコースなんだ。
丸山 ： こみっちらあっぺ～？犬連れてげ？
田代 ： ちが～、おらげの犬、散歩嫌いでよ～。あの犬も糖尿になっちまうぞな～。
丸山 ： 犬にケーキくわせんのやめなよ～
解説（しおり）
田代さんと丸山さんは、会社の同僚でもあり、ご近所さんでもあります。健康のために歩き始めた田代さんにそのコースを聞いていたのですが、ランドマークとなるポイントが何ともローカル！はがばと思いっきり濁点になるのはお墓のことです。都会にはあまり見かけない精米所もこの辺ではよく見かけます。（100円で10ｋｇ精米できるんですよ）
ツッコミ
家の近くにもこういう目印のところたくさんあります！しっかり歩いてくださいね！
(3) 修学旅行の前日
トミ子 ： な～に？一泊だんべ？ジーパンなんてはいていぐやつでいがんべ！も1本もってぐの？バスタオルももってぐの？
ミーちゃん ： ママ何いってんの？みんな着替えは持ってぐよ。おんなじの着てたらおかしいでしょ～！
トミ子 ： おがしーごどあっか！ジーパンは10日ぐれーあらわなくってもいいようになってんだよ。第一、重がんべ！帰りはお土産買ってくんだがんね。バックにスペースがなくちゃね。
ミーちゃん ： おみやげはキーホルダーでいいでしょ！
トミ子 ： だめだめだめ！かさのあるくいもんじゃないとダメだがんね。ちっちぇーのもってやりに行くのこっぱずかしがんべ～
解説（しおり）
ミーちゃんは、小学校の修学旅行で鎌倉と東京に一泊で向かいます。数日前から荷物を入れたり出したりして嬉しそうでした。ジーパンの着替えを入れていたところをママに見られました。一泊なんだからジーパンははいていくやつで充分でしょうと。何せお小遣いをもらった方々にお土産を買ってくるスペースが必要だと。お土産はやっぱり大きめじゃないとね～
ツッコミ
微妙な乙女こころ。おみやげはやっぱり質よりかさっていうのはうなずけるよ。
(4) 修学旅行から帰って
トミ子 ： おかえり～ミーどうだった？楽しかった？何が楽しかったの？
ミーちゃん ： いろいろ
トミ子 ： いろいろじゃわがんめ～な、おとーさん！
おとーさん ： みんなで風呂はいったが？みんなボインボインしてたが？
ミーちゃん ： おとーさんはそういう風に言うからやなんだよ！
トミ子 ： 東京でまぐれた人はいなかったの？ご飯は何食べたの？
ミーちゃん ： はぐれたのは西崎だよ。船の科学館でいなぐなって探してたら、老人会の人たちと盛り上がってたんだよ～。ごはんはいろいろ。
トミ子 ： そっか～！無事帰ってきてよかったよ！今日はミーの好きなビーフシチューだよ。その前に風呂はいってこ！
ミーちゃん ： ママ…だっこ
トミ子 ： ！！！
解説（しおり）
修学旅行から帰ったミーちゃんは両親の質問攻めに会いました。お父さんの嫌われるポイントはたいがいこういう会話です。まぐれた人いなかったの？は、はぐれた（迷子）子はいなかったの？のことです。親元を離れちょっと大人っぽくなったのにだっこ～とはトホホです。
ツッコミ
一泊でも親元を離れると寂しいんですね～
(5) あるパチンコ屋さんでの会話
栄治 ： いぐらぶっこんだの？もうすぐ千回だんべ！
ひさし ： いや、おらは今きたどご、前の人が入れたんだんべ。むっつらしてかえってたがら。
栄治 ： 新しい海は、金入れなくちゃでね～よーになってんだ！ほんだがらもうすぐくんじゃねーの。
ひさし ： ぼっとすっとな～。しっかしマリンちゃんはボンベもしょわねでよぐ平気だわな。
栄治 ： 人魚なんだね～の？
ひさし ： あしあっぺよ～。しっかしでね～わ。こうかがんねとマリンちゃんがこにぐったらしくみえんな～ ！
解説（しおり）
二人はパチンコ屋さんの常連さん同志。ひさしさんが、回し始めたところにやってきて話が始まりました。二人がやっている機種は、海物語のあたらしいバージョンのカリブのアドベンチャー。ひさしさんはは、前の人が散々お金をいれても大当たりにならなかった台をハイエナしようとしたんですね。むっつらしては、むっとしてということ。二人に言うこともっともだと隣の台で聞いていました。
ツッコミ
胸焼けのこともむっつらって言いますよね！
