栃木弁会話
栃木弁会話第81弾をおとどけします。
栃木県北部地方で編集者が実際耳にした会話を脚色なしに載せていますよ。(2010/2/15）
作成：しおり/ツッコミ：山嵐…のまいぷれコンビでお届けします。 栃木弁講座はこちら
(1) 選挙
参加者A ： あれ、立候補した○○さん、檀の上にいねぐね～げ？
参加者B ： 今がら登場すんだんべ！見てろ、どっかがら 出てくっから。
参加者A ： あ、ロッキーのテーマだ。うわ！プロレスみたいだないの。
かっこいいわな～。あ、握手してるわ。うわ、盛り上がってきたんだないの～。あ、挨拶すんだわ。
候補者 ： みなさん！おばんがたでございます！
参加者B ： でた～！おばんがた！
解説（しおり）
ある町の市長選挙のある集会に参加したときの話です。この辺では夕方会うと「おばんがたです～」という挨拶が主流。でも、こういった大きな集まりでも堂々と 「おばんがたです」と言っていた候補者、なかなか勇気のあるお方と見ました。
ツッコミ
おばさん方、と捉えると大変危険です
(2) あるスーパー の駐車場での出来事
トミ子 ： あ、おじちゃん溝にタイヤおっことしたわ！助けてやっぺ。あんたもこ！
真知子 ： わっちはいいよ。こごにいっから。よそゆぎ着てっから。
トミ子 ： だめだよ、ひとりじゃひっただんねがら。
あ、おじさん、おすがらアクセルふかしとごれ！
おじさん ： わりーね～
トミ子 ： よっこら、よいっせ！もちっとだ。それ、あ、あがったわ。
よがったねおじさん！気をつけて帰りな～
おじさん ： かーちゃら力あんだな～！！（ブゥ---←車発進）
真知子 ： ありがとうもなしげ？くたびれっちゃーなや！
解説（しおり）
紅葉マークをつけた軽自動車がスーパーの端の側溝に脱輪しているところに通りかかったトミ子と真知子。
道義的に手伝うことに。すぐに救出は出来たんです。でもおじさんは「ありがとう」も言わず、力持ちだねと言って車を発進して行ってしまったのだと。…顔を見合す二人でありました。
ツッコミ
最近の若者は…なんて言えないですね～
(3) ねぎもってげ～
おばちゃん ： ねぎもってげ～。もうながんべ？
トミ子 ： あ、ありがとう。いつも助かるよ。冬は鍋すっからね。
ねぎはいぐらでも使うから。
おばちゃん ： 今まるってきてやっから！まってろ。
トミ子 ： はいよ。
おばちゃん ： くすりかがってっからよ～くと洗って食べなせ。
トミ子 ： はいよ。ありがと！
解説（しおり）
ネギ農家の叔母の家に行ったときの会話です。ネギを人にあげる時には新聞紙でくるみ、ビニール紐で結わきます。それを「まるく」といいます。「まるってきてやっから」は、結わいて来てあげるからの意。
ツッコミ
ねぎマルク！
(4) 近くに出来た映画館で
かあちゃん ： （TEL,TEL…）直也が？
お母さんも映画いぐがとおもうんだげど、席、まだあっけ？
直也 ： は～もうきまっちゃってるわ。
かあちゃん ： こんなはやぐげ？じゃだめだな。また今度にするわ。
直也 ： そだわな。平日休みなんだがら明日くればいいでしょ。
明日だらきっとガランガランだぞ。んじゃまたね。
かあちゃん ： おめ、彼女と一緒なのが～？お母さんが行くと照れくさいのか？
直也 ： ガチャ
解説（しおり）
直也は近くにできた映画館に行ってくると行って家を出たんですが。
あとから母ちゃんも見たい映画だということを知り、空席状況を確認したんです。「きまっちゃってるわ！」は、満席ということ。かあちゃんと一緒に映画は見たくない 、直也２５歳でした。
ツッコミ
最初の「直也が？」というのは「直也か？」って意味なんですね…
(5) ドクターヘリ
芳枝 ： あんたな、こんだっからこの辺にもドクターヘリ飛んでくんだと！
さっきな、紅白のヘリコプター飛んでたと思ったら練習してたんだと。
初枝 ： へぇ～！じゃなんかん時はいいわな～。で、どごの病院さ運ぶんだい？
芳枝 ： 聞いた話だと、M医院らしいど。
初枝 ： M医院？だってあそこ胃カメラの病院だんべや。
そしてヘリコプターどごさとまんだい？
芳枝 ： あっぺよ。隣にスーパーの駐車場よ。
初枝 ： M医院だら車で行ったってすぐそごだんべや～。
独協あたりにいぐんだないの？
芳枝 ： そだがしんねわな。ヘリには、どんな先生が乗ってんだんべね？
山ピーみたいなハンサムな先生かもしんねね。
解説（しおり）
50代と思しきお二方の会話は、ドクターヘリの練習風景に出くわした芳江さんが見聞きしてきたことからでした。すぐ近くの医院に運ばれるらしい、と噂を聞いてきたんですね。
なんか、宇都宮の大病院のどれかに運ばれるみたいですよ。
ツッコミ
胃カメラのためにスーパーの駐車場にドクターヘリ着陸というのも素晴らしいですね
