栃木弁会話
栃木弁会話第88弾をおとどけします。
栃木県北部地方で編集者が実際耳にした会話を脚色なしに載せていますよ。(2010/10/1）
作成：しおり/ツッコミ：山嵐…のまいぷれコンビでお届けします。 栃木弁講座はこちら
(1) 歳はとりたくないよ
フユ ： は～年とっとこわくってあんたんちさ行くのもながながいがさんねよ。
トシ ： な～んで? たんぼつっきって来ればすぐだんべや！
あるがねとますます 足動がねぐなっちゃーよ。
フユ ： そだがしんねげっとな。寝込みだぐはねーわな。
おら、嫁のめんどうになんだら生きていたぐねーもの
トシ ： そら、おらだって一緒だわ。風呂入りだの、ゲートボールだの行って動がなくちゃな！
フユ ： もちっとがんばんなくちゃな。
解説（しおり）
フユさんとトシさんは80代の姉妹です。同じ組内に住んでいますが、高齢になってなかなかお互いに行き来するのが疲れてなかなか行けなくなってきました。
共通の話題は寝たきりになってお嫁さんに世話になりたくないとのこと。
ツッコミ
つっきって転ばないように注意！！！
(2) 文化祭の用意
剛 ： あれ、去年作ったパネル営業倉庫の中になかったっけが？
正文 ： どのやつ？あの女の人が小首かしげてるやつげ？
あれな、この間荷物おっことしてよ、ベギッってゆったと思ったらフレームが折れっちったんだわ。
剛 ： あ～これだ。だめだ。は～よぐよぐだわ。
正文 ： だんべ。新しいのつくんなっくっちゃな。
解説（しおり）
ある会社の文化祭出品の準備風景です。昨年のパネルを使おうとした剛さんが、部下の正文さんにありかを確かめていたんです。ところが荷物を落としてしまって壊れてしまったようで。
ひどい状態のことを「よぐよぐ」と言います。
ツッコミ
もぐもぐ。
(3) よぐよぐ２
よし子 ： 最近山根のはっちゃん姿見せないけどどしたんだんべ？
トシ子 ： なんだい、あんた知んねの？
まえっから、おそっこわい、おそっこわいって言ってたんべ。
よし子 ： そだな。ごはんもしゃじで食ってたわな。時間かけてな～
トシ子 ： 少し前よ、おぎあがれねぐなっちって、息子が病院さ連れてったんだと。
よし子 ： 入院したのげ？
トシ子 ： 連れて帰ってきたんだげっと、ガンがは～よぐよぐなんだと。
解説（しおり）
よし子さんとトシ子さんは同じデイサービスに行っています。最近、はっちゃんの姿が見えないことに気付いたよし子さんがトシ子さんに尋ねたところ、もうガンで全身に回ってどうしようもない状態だとか。
「しゃじ」はスプーン、「おそっこわい」はだるいという意味です。
ツッコミ
健康には気を使ってくださいね！！！
(4) 雑草ぼーぼー
けん ： い～や、さづまいも、ひとっつも芋ついてね～づや。まいったなや。
真一 ： なんで？猛暑だったがらげ？
けん ： ねずみだが、なんだがわがんねげっとかじったあとがついてんだずや。
真一 ： 暑かったがら、ねずみの異常発生げ？
けん ： さづまはなんねげっと、雑草はすっげ～ほきてっとな！！
真一 ： ほきてら、ぼーぼーだわ
解説（しおり）
農家を営むご近所さんの会話。サツマイモを植えたけれど芋のあまりなっていないとのこと。
猛暑のため、ねずみが異常発生？…だけど雑草は勢い良く伸びているよね、と。
「ほきる」は良く伸びている様子。「ぼーぼー」は、あたりかまわず伸びていること。
ツッコミ
ほきてらって、カステラみたいですね
(5) チリ落盤事故
じーちゃん ： チリの人っちゃ明るいぞな～。あ～んな狭いところに閉じ込められても、誰も具合悪ぐなんねしよ、出て来た時もだれかれ抱きついてな！
ばーちゃん ： 大統領もハンサムでかっこよがったぞな。
じーちゃん ： そだ、そだ。世界中に顔売れたんだないの？
ばーちゃん ： はーみがぎだのかおあらいだのはどしてたんだんべね？
じーちゃん ： ちんこいあなっこがら入れてたんだないの？食いもんはちゃーんとあった みたいだしな！
ばーちゃん ： しっかし助かってよがったわな。
解説（しおり）
先日起こったチリの落盤事故救出のニュースを見ながらの会話です。
チリ人が明るい話から、歯磨きや洗顔はどうしていたのだろうと心配をし、小さい穴から物資を入れていたんじゃないのと推測し、結局は助かってよかったね ～との結論に。
ツッコミ
顔出しして、大統領の支持率アップしたみたいですよ～
