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わが街・この人

我が街この人 vol.57

陶芸家 陶工房『秀』 北原 秀章さん(56歳)

栃木県北地域で、何かに頑張っている人をリレー形式でお届けします。
お名前:北原 秀章さん (56歳)
ご職業:陶芸家 陶工房『秀』
工 房:栃木県那須郡那須町大字富岡1236-12
連絡先: 0287-72-5999
ご紹介者様:鍛金作家の三谷さん
三谷さんとは種類は違えど作家仲間。個展等と通じて知り合いになりました。
お生まれは東京都調布市。『わたしが子どもの頃は、調布もこのあたりと変わらず自然がたくさんありました。なので私にとっては違和感なく、この地に溶け込めたのですが、子どもにとって転校は辛かったようですね』と北原さん。
学生時代から絵画をやっていたんです。現代美術ですけどね~
『馬頭の小砂焼をやってる友人に影響され、陶芸も面白いと考えたんです。でも、焼き物の基本的なことさえわからなかったんです。そこで、一大発起して愛知県の県立窯業高等技術専門校の門を叩いたんです。この時娘は小学校の3年生。自分は41歳でした』
1年間の学生生活と2年間の美濃焼での修業を経て、1996年ご縁があって、この地に陶工房『秀』を開設しました。同じ芸術とはいえ、絵画から陶芸への転進は勇気のいることだったと思います。
那須町黒田原から芦野に向かう途中に陶工房『秀』は、あります。緑の生い茂る林の中数件が建っており、その殆どが別荘なんです。
工房にはひと月ごとに火を入れる窯、ロクロ、土、作品群などが所狭しと並んでいました。窓の外は溢れんばかりの緑に囲まれて。ご家族は奥様とお子様がお二人です。
工房にはひと月ごとに火を入れる窯、ロクロ、土、作品群などが所狭しと並んでいました。窓の外は溢れんばかりの緑に囲まれて。ご家族は奥様とお子様がお二人です。
上記の作品は、北原氏オリジナルの中でもお気に入りのもの。陶芸のよさは、身近に置いて触れて楽しめるところ。益子焼や、小砂焼といった名前はありませんが、自分が良いと思う土の配合でブレンド。言うなれば『北原焼』
シンプルで美しい形がよく表現されていると思います。この地でも北原氏の作品を展示してあるところがありますので是非みて見てください。
ギャラリ-向(那須町)・リビングルームあみ(那須町)など…個展は東京方面でも不定期に行われていますが、先生の工房へ直接行かれて作品を見せていただくことも可能だそうです。場所は、JR黒田原駅から車で5分程度。まずはお電話をしてくださいね。
美術学校の教務助手を退職した後、3ヶ月半かけてヨーロッパの美術館巡りをしたことがあります。
美術館ではなく教会にも有名な画家のオリジナル作品がおいてある。そんな芸術に対する風土のの違いを実感しました。ミケランジェロの時代からある確立された手法によって描かれたもの、例えばシスティーナであったり。プラド美術館しかり。
この歴史的背景と自分の絵を比べると、かなわないな~という思いが強くなったんです。それも絵から陶芸に転進したひとつかな?
←左の絵は、先生が書いたきのこですよ。ご自分で採られたとか。工房には鳥の巣などもあり、自然との共存作家さんといった感じです。
快く取材に応じていただきましてありがとうございました。
北原先生は見るからに芸術家さんで、お話がたいそう興味深いものばかりでした。今後もご活躍くださいね。