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わが街・この人

我が街この人 vol.66

石塑人形作家 さきやみつえ さん(53歳)

栃木県北地域で、何かに頑張っている人をリレー形式でお届けします。
お名前:さきやみつえさん(崎谷ミツエさん)(53歳)
ご職業:石塑人形作家
アトリエ:那須町寺子乙2081-36
TEL:0287-72-5396
ご紹介者様:エルム福祉会 ひかりのカフェ 渡辺さん
エルム福祉会のhikarino cafeオープンがご縁で作品を置いているのだとか。
『那須町生まれ、宇都宮の短大を卒業して、保母さんをしていました』
明るくお話をして下さる崎谷さんは、下半身に障害があり、車椅子の生活を強いられています。
粘土でお人形を作ることになったのは発病後で、この先どうやって生きていこうと考えた時に『そういえば、幼稚園では子供達と粘土遊びをすることが好きだったなと思い、作ってみたんです』
そして、お世話になった方々へのお礼にと、心を込めて作った人形が、ある画廊のご主人の目にとまり、活動のきっかけとなっていったんですと。
現在、作家活動の合間に、県内の障害者施設に人形作りのボランティアやカウンセラーとしてお出かけになることも多いのですが、画家であるご主人と那須のご自宅兼アトリエで創作活動をしておられます。 (写真はご主人のさきやあきら氏と)
もともと色彩感覚が優れていたのでしょうね。ご主人も人形の色づかいに関しては何もおっしゃらないのだ とか。
右の写真は最近の作品で『オーケストラ』です。
一体一体にとても多くの時間を費やし、形や表情を大切に丁寧に手作業で仕上げて行きます。特に難しいのは平面を出すこと。ピアノの天板は、何度も重しをして乾燥させた力作なんです。
『このところオーケストラに興味を持っています。ひとつひとつの楽器から出る一人一人の音色を楽しい人形にできたらと研究中なんです』
おひげのソリストは、テノール歌手のパバロッティー氏がモデルだそうですよ!今にも奏でられた音楽が聞こえ出しそうな作品ですよね~。
この作品はセットでの販売ばかりでなく、一体からでもお求めになれます。常設展示してあるところはありませんので、さきやさんの個展等で買っていただく形になります。コレクションとして、ひとつずつ集めて行く楽しみもありますよね。ちなみにピアノ以外の一体の価格は3800円~だそうで、お求めになりやすい価格設定です!
さきやあきら氏は、「開拓の村 (年の瀬寸描)」で一水会展にて文部科学大臣賞を受賞されており、現在はその一水会の事務局をお勤めで、超多忙な日々を送っておられます。
そんなご主人を支えながら、ご自分の制作活動を続けるみつえさんの充実の日々がこのような見る人をなごませる作品を生み出しているのかも知れませんね!
みつえさんの病状は、少しずつ進行しており、また手術が必要となるかも知れません。たんたんとした日常でも『あ、また朝を迎えられて、おはよう!』と言うことができた。とか、 それぞれのアトリエでもくもくとお互いの作品に取り組んでいる時間とか、そういった日常を大切にしたいと。
雪の残る那須町のアトリエで生まれる陽気なお人形達に囲まれて、あきら氏の愛情に包まれて静かに静かに前進をしていきたい。そんな崎谷ミツエさんでした。
完全なバリアフリーのさきや邸からは、残雪と雑木林が見渡せます。車椅子を使う生活では、床に物を最小限にしないといけないということもあり、本当にきちんと整理整頓されており感心しました。冷蔵庫は、上が届かないので小さい物をふたつおいているんです。
ご主人が惹かれたという明るさ、私も憧れます!今後の個展、楽しみにしています!

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