地元暮らしをちょっぴり楽しくするようなオリジナル情報なら、大田原の地域情報サイト「まいぷれ」!
文字サイズ文字を小さくする文字を大きくする

大田原の地域情報サイト「まいぷれ」大田原市

わが街・この人

我が街この人 vol.79

廣田 充伸・美千香夫妻

栃木県北地域で、何かに頑張っている人をリレー形式でお届けします。
お名前:廣田 充伸・美千香夫妻
ご住所:栃木県那須郡那珂川町小口630
TEL&FAX:0287-92-5660
URL:http://hirocraft.com/
ご紹介者様 那珂川町『馬頭のかばちゃん』こと樺島さん
同じ馬頭に住む移住組みということで、何かの会合やイベントで顔を合わせることも多いのだとか。
那珂川町にお住まいのとても仲の良いご夫婦廣田さんを紹介します。ご夫妻は、2005年に東京から馬頭に引越しをしてきました。おふたりとも自然豊かなところに住みたいとの思いが強く、関東一円の里山を見て歩いたようです。
一番上のお子さんが中学へ進学する前に、たまたま空家となった現在の家を見て即決。『子供達の学校があるので、 山奥とまでは行かないのですが、ある程度交通の便があり、仕事場となる別棟の農作業場があったことが決めてでした』。廣田家は、母屋の他に、前の住人が使っていたたばこの葉の乾燥小家、蚕の養殖小家など3棟があり、裏山と併せ、広大な土地に3人のお子さん 達とのびのび暮らしているのでした。
荒れ放題になっていた裏山を手入れしてみると写真のような樫の大木が現れました。けものみちのあった雑木林にひときわ神々しさを放つ大木です。廣田さん夫妻がこの地を気に入った理由のひとつに、なだらかな里山というのがあり、まさにこの地は理想的な地形だったわけです。地域住民とのお付き合いは、組内にも入り、冠婚葬祭、季節ごとの草刈や、ゴミ拾いなどにも参加しています。
この集落には10数軒のお宅がありますが、 昔は近所に子供がたくさんいたのですが、今は少なくなっていますので、廣田ファミリーの引越しでお隣さんからは『子供の声が聞こえて、明るい気持ちになった』と喜ばれたそうです。
1枚だけある水田は、毎年手植えによる田植え、ハッテを使った自然乾燥を行なう従来の方法で収獲がなされます。近隣の方々のアドバイスを受けながら楽しく行なうのだそうです。
どろんこになりながら行なう田植えで見る子供達のまぶしい笑顔は何にも勝る宝でしょうね。この裏山、ゴールデンウィークの花の風まつり期間中は一般に公開するそうです。廣田さんのハンドクラフト作品とともに散策してみてはいかがでしょうか?
この棚田から取れるお米は、家で食べる分だけということで出荷はしていないんです。お隣の廣田さん曰く『粘土質の土壌と天水で育てられたお米ですから、初めていただいた時は本当に感動しました』と。
先日行なわれた馬頭の花の風まつりでは、廣田さんが主催する散策に、この棚田もコースに入っており、貴重なお米も小分けにして販売をしたとこのこと。
都会からの人々がここを見たら、水のきれいさと空気の美味しさ、里山のみどりできっと感嘆なさるはず。
が、ひとつだけ気になることが…。人気がなくなるといのししが出没してせっかく作った土盛りした土手を荒らしたりするんですって。今回もいのししにあらされた痕跡が若干みられました。
『人がいる時は出てこないから大丈夫だよ』と安心をさせてくださった大金さんなのでした。
脱サラをしてこの地にいらした廣田さんの生業は、木の家具や小物の製造販売です。前の職場を退職してから職業訓練学校で身に付けた技術で、今では大きな家具等もオーダーがあり、ダイニングテーブルや、学習机が置かれていました。廣田さんの作品はタモやカバなどの広葉樹を使い自然の風合いを生かすよう工夫がされています。引出しの取手部分を木の枝であしらっており、カスタムメイドのよさが伝わってきます。
左の学習机、タモ素材、4段引き出し、天板は5枚の板のはぎ合せとなり、木の自然な耳をそのまま活かしています。オーダーメイドは、デザインの提案、素材の粗木取り、本木取り、加工組立などで数ヶ月お待ちいただくことも。
工芸作品は、4月29日からの花の風まつりで工房が一般公開され、展示即売されます。お店さんへの卸を行なっていないため、廣田さんの作品は、この公開展示の際に是非ご覧下さい。
左手アクセサリーは、漆で仕上げたどんぐりをモチーフにしたものなど、お値段も手頃な1点もので重宝しそうですよ。
ご夫妻が同じ価値観でもって生きているのって、強いですね。お互いに協力し合って、子供達を教育し、新境地で融合できるのですから。お二人で旅行した先が南米パタゴニアだったのがよく分かる気がします。素敵な写真がたくさん載っていますので見てくださいね。